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現在、娘のお茶のお稽古の折りには、浴衣を着るようにしております。 彼女は現在11歳ですから、ちょうど大人と子どもの中間地点。 着る浴衣もジュニアのものです。 子ども用の浴衣となりますと、帯は簡単につけられるものが主流のようでして 我が家もご多分に漏れませず さっと着付けることのできる帯を使用しております。 ところが、肝心の娘がそれを不服と致しまして(笑) きちんと帯を結びたいと言うのですね。 しかも自分で着付けるというのです。 何やら自分の部屋に浴衣と帯とを持ち込みまして 大きな鏡の前に立ち、自分なりに悪戦苦闘していたようです。 ・・・その姿を見まして 私の胸には様々な想いがよぎったのでした。 その時の、娘を取り囲む周りの空気だけが 時を超えているように感じたのです。 もっと言いましたら 遙か昔に戻りましたような錯覚に陥ったのです。 ・・・もしかしましたらこんなふうに江戸の昔にも 子ども達は「自分で着物を着る!」と言い張り 自分なりにああでもない、こうでもないと知恵をしぼりながら 着付けを自分のものにしていったのでしょうか。 そして母親は半ばはらはらしながら そして微笑ましく思いながら 可愛い娘の姿を心に焼き付けたのでしょうか。 娘が着付けをしております間、見かねた私が何度か手伝おうとしたのですが 彼女は「自分でやってみないといけない」と申しまして私の手伝いを許しませず なんとか最後まで自分で着付けることが出来たのでした。 確かに完璧な着付けではないかもしれません。 けれど、たった1人でやってみたという嬉しさが彼女の顔に溢れていました。 着付けというものは本当に不思議ですね。 本当に自分で着てみたいという思いがなければ どんなに着付け教室に通ってみたとて自分のものにはならないのです。 私自身の着物へのきっかけを作ってくださったのは義母でありました。 義母は40数年前、子育ての最も大変な時期にありましても いつもきちんと着物を着ておりました。 生後間もない赤ちゃんを抱きながら、楚々とした着物姿だったのです。 そんな義母の素敵な姿を見、私も着物への憧れを持つようになったのでした。 毎日様々な用事が交錯しまして 確かに目のまわるような忙しさではありますけれども それでも時折 自宅にて着物姿で通すことがございます。 以前は着付けますのにかなりの時間を必要としていましたけれど 今では(ほんの少しではありますが) 時間を短縮することが出来るようになって参りました。 帯を結び、帯締めをしますと しゃんと背筋が伸びます。 その瞬間が何より好きです。 足袋を履きますときの感触も 歩くたびに シャッシャッとなる裾さばきも心地の良いものです。 美しく装うために着物を纏うのではなく ・・・上手くいえませんけれど 着物を纏います時には気持ちが真っ直ぐになるのですね。 お茶碗を洗います時にも手を抜かず そして廊下を拭きますときにも 力を込めて一生懸命拭きたくなってくるのです。 家中をきれいにお掃除しましたあとに 一輪の花を飾りたくなるのです。 この国の女性が長い時を経て伝えてきた着物。 着物について全てをマスターする必要もないでしょうし 難しい理論も必要ではありません。 ただ、現在にまで伝えてきてくださった多くの女性に想いを馳せ そしてこれから遠い未来に続く方々に心を寄せ ただただ この美しい衣を 愛おしんで参りたいと思います。 clef
by miyamagakure
| 2007-07-12 00:07
| お茶
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